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五月で気温30度と既にバテ気味なよっちです。
この様に気温が上がってくるとアトピー性皮膚炎をお持ちの方にとっては、とても大変だと思います。
私の家内もアトピー性皮膚炎を患っており、汗ばんで皮膚が蒸れるところや、洋服が擦れるところ、腕、脚、首筋などがかぶれ掻きむしってしまい傷になり、傷になることで更に症状が酷くなる…
毎年この悪循環の繰り返しで皮膚科を受診してもなかなかコントロールが難しいものです。
私はアトピー性皮膚炎ではないのですが、家内の症状を見ているととても辛そうでなんとかならないものかといつも思っていました。
ところが、先日いつものように日本経済新聞の朝刊を読んでいると、「アトピー新薬、重傷改善に光」という記事があるではないですか!
これは、みっけた!
で、早速どういう新薬なのか分かる範囲で簡単にまとめたいと思います!
どのような薬?
- 成分名はデュピルマブ
- 米国で2017年3月に承認され、中等症から重症患者の内、消えたり、ほとんど症状なくなったりした患者が約4割に上がった。
- 日本では2017年2月に厚生労働省に承認申請しているので順調にいけば来年初めにも承認される可能性がある。
- 医薬品の多くは科学合成で作るが、デュピルマブは細胞や微生物に培養させて作るバイオ医薬品の一種。
- バイオ医薬品であるデュピルマブは、異物を排除する免疫機能を応用した抗体医薬品で人の持つ免疫機能を応用し、原因となるところに直接作用するため副作用のリスクが少ない。
作用について
- 免疫系の活性化や調節に関係したアトピー性皮膚炎関わる物質のインターロイキン「IL-4、IL-13」の受容体に結合して両者の働きを抑えることでアトピー性皮膚炎を改善する
使用法について
- この医薬品は注射薬で、情報によると患者自ら注射できるような仕組みになるそうです。
負担について
- 培養によって作るバイオ医薬品なので化学合成で作る医薬品と違い、製造するのにお金がかかるため、自己負担が月に数万円になるそうです。(お願いだから、患者さんの為に安くして下さい!)
まとめ
- 米国では重症患者の約4割がほぼ完全に症状が消えた。
- 今までのステロイド剤や免疫抑制剤などと比べて、副作用のリスクが少ない。
- 自己注射
- 高額医療
最後に
一番気になるところはコストですね。今までは皮膚科を受診し、薬局で薬をもらっても月に8千円前後ではないでしょうか?自己負担が数万円になるらしいのですが、もしもこれに塗り薬を併用するなら更に自己負担が増えそうですね。しかし痒みは本当に辛いし、不眠症の原因にもなることもあり、何より家内の症状を身近で見ていると使ってみる価値はあると個人的には思います。今後、他社の製薬会社からアトピー性皮膚炎の新薬が出て来るようなのでそれにも期待したいと思います。
注目されている主なアトピー性皮膚炎の新薬 | |||
成分名 | 薬剤の形態 | 標的分子 | 国内の開発状況 |
デュピルマブ (仏サノフィ) | 抗体医薬 (注射剤) | IL-4、13 | 承認申請済み |
JTE-052 (JT・鳥居薬品) | 低分子医薬 (塗り薬) | JAK1、2、3 | 後期治験 |
ネモリズマブ (中外・マルホ) | 抗体医薬 (注射剤) | IL-31 | 中期治験 |
トラロキヌマブ (デンマークレオファーマ) | 抗体医薬 (注射剤) | IL-13 | 中期治験 |
バリシチニブ (米イーライリリー) | 低分子医薬 (内服薬) | JAK1、2 | 中期治験 |
クリサボロール (米ファイザー) | 低分子医薬 (塗り薬) | PDE4 | 治験計画中 |
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